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自社サイトの広告を始める人が知っておくべきアドフラウドの事例

早川朋孝 早川朋孝
ECコンサルタント

Shopifyやカラーミーなどの自社ECサイトやBtoBの自社サイトなどを運用していて、アクセス数が少ない悩みから、アクセス数や売上を伸ばすためにgoogleやmetaの広告運用を検討している方はたくさんいると思います。

そんな方に必ず知っておいてほしいことがあります。それはアドフラウドの現実です。私自身このアドフラウドに散々邪魔をされてきました。この記事では実体験を踏まえたアドフラウドの事例をお伝えします。

目次

  • アドフラウドとは
  • 「流入が増えて終わった」の理由
  • 非協力的なgoogle
  • アドフラウド以外の現実
  • 結論

アドフラウドとは

googleなどのネット広告を運用すると、必ずといっていいほどこのアドフラウドがあなたのビジネスの邪魔をしてきます。

アドフラウドは広告詐欺と訳せますが、この記事で伝えるアドフラウドとは広告主に実害をもたらすこと詐欺行為を意味します。詐欺広告というとSNSで著名人の写真や名前を勝手に使う投資詐欺が思い浮かびますが、アドフラウドはそれとは異なります。アドフラウドの実体はだいたい以下のような感じです。

  1. 詐欺師のウェブサイトにあなたの広告が掲載される。
  2. あなたの広告に興味がある人のふりをして、広告経由であなたのウェブサイトを閲覧したり、問い合わせフォームの入力をする(ただし送信はしない)
  3. この行為を大量に繰り返す

ざっとこんな感じです。なぜ詐欺師がこんな面倒なことをするかいうと、そのウェブサイト経由で広告収入が増えるからです。google広告にはアドセンスというサービスがあり、このサービスを使うと自分のウェブサイトに広告枠を貼り付けて、広告収入を得ることができます。私自身、20年くらいまえにこのアドセンスで月数万円くらい稼いでいたことがあります。なので、アドセンスで稼ぎたい人の気持ちは分かります。しかし、上記のような詐欺行為は組織的であったり、専用のプログラムを使って行われており、収益の薄いアフィリエイトが目的であろうと、どう考えてもやりすぎです。

「流入が増えて終わった」の理由

よくネットショップ経営者が試しに広告を使って「流入が増えて終わった」とすぐ広告運用をやめてしまう事例があります。この原因はほぼアドフラウドです。

このアドフラウドの何が致命的かというと、無駄な予算が消費されるのはもちろん、広告をクリックして関心があるお客のふりをした行動をとり、Google Analytics(GA4)のデータを汚染するのです。

これは広告費用をかけている広告主には金額以上の大きな損害です。GA4のデータを見ながら仮説をたてて検証しているのに、そのデータが汚染されているので、商品が購入されなかったり、問い合わせが実行されない延々と原因が分からないのです。ECなら、カゴ落ちの原因を突き詰めようとしているのに、判断材料が汚染されていることを意味します。

ここで広告主はGA4のデータを見てこう考えます。「カゴに入れるところまでいっているのになぜ購入されないのだろうか」と。そこで閲覧者の数が足りないだろうと考え、広告主は広告予算を増やします。しかし、相変わらず商品は購入されません。こうやって広告主はアドフラウドの餌食になり続けます。

広告運用が仮に「流入が増えて終わった」としても、まだ本当に関心のある人に見てもらえればいいほうです。しかし現実は、アクセスが一気に増えるたのはアドフラウドが原因だった。これはよくある現実です。

非協力的なgoogle

詐欺で広告費用が消費されたなら、googleに被害を申請すれば費用は返ってきます。しかし、googleに訴えても、ログの調査に時間はかかります。そもそも怪しいログを自分で見つけないといけないのです。GA4のデータだけでは不十分で、ウェブサーバーのログも必要です。ネットショップ運営者にはITリテラシーが高くない人はたくさんいます。彼らの中にapacheやnginxのログを見るスキルを持った人がどれほどいるでしょうか。

つまり、アドフラウドだと見抜くのはけっこう難しいわけです。

そして、返金について正確には、googleから返金がされるわけではなく、次回の広告利用分から被害額が差し引かれるという形で返金されます。したがって広告を出稿しない場合は被害額は被害のままです。また、仮に返金が決まっても「どう考えてもこれ詐欺だよな」というログがたくさんあるのに、返金額は想定よりずっと少ない。googleがどのように詐欺判定しているかはまったく分かりません。

google側は自社サービスの信頼のためにも、当然アドフラウド対策をしていますし、今ならきっとその対策にAIも導入されているでしょう。しかしいくらAIが進化しても、アドフラウドをする側も全力でAIを使っているのです。

アドフラウド以外の現実

アドフラウド以外にも、広告主の予算を奪う行為はあります。代表的なものを挙げてみましょう。

  • 競合他社がクリックする
  • 個人のウェブデザイナーなどが売り込みをしてくる

どちらも予算は消費されます。

結論

「アドフラウド対策はどうすればいいでしょうか?」と聞かれたら、私はこう答えます。「対策はありません」。基本的にネット広告は資金潤沢な会社しか使えないと思ってください。アドフラウドの餌食になる費用も、広告費用と割り切って出稿できるくらいでないと、ネット広告は続きません。

ログ解析をするにしても返ってくる費用は微々たるもので、そのログ調査の人件費が上回ります。ネット広告代行会社でもアドフラウドのログ調査をできる会社など、ほとんどないでしょう。

それでも広告を使う場合は、googleやmetaの以外の広告を使うほうがいいでしょう。楽天(RPPなど)やAmazonの広告サービス、紙やチラシなども選択肢にいれるべきです。

ネットショップがやるべきは、アドフラウド対策を気にするより広告に頼らないで済むように、ネットショップ運営を地道にすることです。SEOや商品ページの充実など時間はかかるけれど地道にできることを継続する。根気強く続ければ成果は必ず出ます。

ネット広告を使わないと売上が立たないような状況に追い込まれないことが重要です。広告は成長している事業をさらに成長させるとか、赤字覚悟の初期投資として捉えるようにしましょう。

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このブログを書いてる人
早川 朋孝 ECコンサルタント
Dx、AI活用、データ分析、マーケティング、会計などワンストップで御社EC業務を支援します。特にAPIの扱いが得意で、20年の経験とAPIを組み合わせての提案は、他社は簡単に真似できません。
プロフィール
EC業務のDxの相談のります
趣味は読書、ピアノ、マリノスの応援など

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