「売掛金の会計ソフトへの入力をRPAできたら、どんなに楽だろう」
などと夢想している経理担当のあなた。APIを使えばその夢を実現できます。
弥生会計、freee、マネーフォワードなど今どきの会計ソフトにはAPIがあるので、売掛金や買掛金の入力をRPAできます。
こんなケース
実際にこんなケースを想定してみましょう。
言うまでもなく、会計ソフトへの入力は経理担当のみに限定しているので、売掛金や買掛金の入力は各営業担当者などが社内のスプレッドシートやエクセルなどに入力します。そして経理担当はスプレッドシートを確認しながら会計ソフトへ1件ずつ手入力したり、CSVでインポートしたりする運用です。よくある光景だと思います。しかしですね、これ大変ですよ。繁忙期は経理担当者が腱鞘炎になってしまいます。
これでは経理担当者は退職してしまいますよ。毎月末の残業だらけの悲惨な状況が目に浮かびます。
そこでRPAの出番です。RPAとは人がやる単純作業をプログラムやシステムにやらせることです。ちなみにAIエージェント活用とは違うのでご注意ください。
このRPAを実現するためにAPIという仕組みがあります。APIというのは、システムで扱うデータを、そのシステムの外からアクセスできる機能です。会計ソフトのAPIを使えば、売掛金も買掛金も会計ソフトへの入力は自動でできます。経理担当者はスプレッドシートの仕訳データを最終確認し、問題なければワンクリックで会計ソフトへ入力する。こんなことRPAなら朝飯前です。売掛金の管理をRPAすれば、単純作業に時間をとられずに済みます。経理担当が夢みた世界が、RPAで実現できます。
無念にも退職していった経理担当者の夢をかなえるのはあなたです。
ここでは、メーカーや小売業者がEC事業向けにRPAの事例を紹介します。業種が異なっても、RPAの本質的な進め方は同じです。また会計ソフトはfreeeを例に紹介しますが、弥生会計でもマネーフォワードでも経理業務のRPAは実現できます。
売掛金のRPA:freeeに入力する流れ
必要なツールは三つです。生成AI(ここではChatGPTとしましょう)スプレッドシートとfreeeです。プログラム言語はここでは仮にPythonを使うとしましょう。もちろん他の言語でもできます。RPAの流れはいたって単純です。
- PythonがAPIを介してスプレッドシートの会計データを読み込む
- 読み込んだ会計データを、freeeのAPIを介して書き込む
たったこれだけです。Pythonは手元のパソコンから実行してもいいですし、サーバーをたてて完全自動化してもいいでしょう。この辺りは経理担当者であるあなたが情シス担当にどれだけ顔が利くかによります。情シスと仲が悪いなら、残念ながら手元のパソコンから実行するしかありません。Windowsでもタスクマネージャーを使えば決まった時間に自動処理できるので、やらないよりましです。
APIの認証期限に注意
https://developer.freee.co.jp/reference/accounting/reference
なおfreeeのAPIのドキュメントは確認しておきましょう。APIの注意点として、認証フローがあります。セキュリティのためにライセンスキーなどに期限が設けられているので、一度成功しても所定の期間が経過するとアクセスできなくなります。ある日突然使えなくなるので、認証情報は把握しておく必要があります。
なたがPythonが書けなくても、ChatGPTなどの生成AIに指示すれば簡単に教えてくれます。すごい時代になったものです。以下にプロンプトの例を示します。
プロンプトの例
- スプレッドシートのAPIをWindowsで使いたいので、初期設定の例を教えて
- スプレッドシートのデータをPythonで読み込みたいので、ソースコードを用意して
- スプレッドシートから読み込んだデータをfreeeにAPIで書き込みたいので、Pythonのソースコードを用意して
生成AIのおかげでPythonのソースコードは簡単に用意できますが、実行環境の構築のほうが大変でしょう。実際上記のような単純なRPAでも業務レベルに落とし込むのにはそれなりに苦労すると思いますが、RPAができたときは感動します。今までしていた売掛金やら買掛金の入力の苦労はなんだったのだろうと、思うことでしょう。
売掛金、買掛金のRPAができれば、営業担当者が期日ぎりぎりにスプレッドシートに入力しても、経理担当者がめくじらをたてることがなくなります。社内の雰囲気がよくなります。退職者の減るかもしれません。RPAがもたらす効果は、ことほどさように大きいのです。
RPAはできたら小さいテストをしよう
RPAのソースコードが用意できたら、必ず小さいテストをしましょう。いきなり会計ソフトに金額を入力するのではなく、金額を読み込む処理などで試してからRPA化を進めていくのが安全です。





