目次
- 一点ものの商品ページの育て方
- 通常ページとスーパーセール用ページ
- 同一商品で複数の商品ページがある場合の在庫連携
- APIでシステムを組むためにChatGPTへプロンプトを出す
- 実店舗との在庫連携をするならCSVなどが必要
一点ものの商品ページの育て方
楽天市場の同一店舗内で、同じ商品を2つの異なる商品ページ(例:通常販売の商品ページとセール用の商品ページ)で販売している
こんな運用をしている店舗は、在庫の管理に苦労すると思います。そもそもなぜこんな面倒な運用になるのか、その背景を先に説明します。
例えば、中古のアパレルやリサイクル商品を扱う店舗で、ある一つの商品ページを育てたいとしましょう。その商品ページで扱う商品は一点物で、商品Aが売れたら、商品Bの在庫をアップするという運用です。商品は異なるけれども、商品ページは同じです。商品の回転がはやく、どんどん仕入れることができるなら、このような運用は成立します。
具体的な例としては、高級ブランドの革製品を考えてみましょう。中古品を買い取りしてお店できれいにしてリサイクル販売するなどが考えられます。100点の異なる商品があり、それぞれが1点ものである場合、全て異なる商品ページで販売していては楽天SEOで商品ページが育たないという問題が発生します。
そこで、通常販売の商品ページはもちろん用意しますが、それとは別に主力として育てる商品ページを用意します。そして楽天スーパーセールなどがある場合に、そのページに予算をさいて育てます。検索キーワードに対して売れるのが楽天SEOの基本なので、スーパーセールなどの販売機会は先行投資と捉え、赤字覚悟で積極的に活用しましょう。
同一商品で複数の商品ページがある場合の在庫連携
ただし、この方法には課題があります。それは在庫管理です。同じ商品で複数の商品ページがあるので、スーパーセールで商品が売れたらその商品の通常販売の在庫を引かないといけない。ネクストエンジンやクロスモールなどの一般的なEC在庫連携システムにはこういう機能はありません。同一商品の商品ページが複数あることを前提していないからです。
そこで楽天APIの出番です。楽天のAPIを使えば売れた商品IDが分かるので、そのIDと同じ商品の在庫を引けばいいのです。APIだけで完結するので、商品IDをCSVで管理するなどの必要はありません。これが便利な点です。
APIでシステムを組むためにChatGPTへプロンプトを出す
次にAPIのプログラムを用意します。今どきはChatGPTに指示すればソースコードを書いてくれます。指示する内容は、事前に流れを想定しておく必要があります。つまり、実際に人が手作業でしている流れをコンピュータでもできるように指示するのです。人は「なんとなく」が分かりますが、コンピュータにはそういう「なんとなく」は通じないので、厳格に指示する必要があります。
余談ですが、この「なんとなく」を処理できるのがAIです。AIは確率・統計的に処理しているだけなので、統計的に有意なことには対応できません。
ChatGPTに書かせるプログラム言語は何でもいいですが、ここでは仮にPyhtonとしておきましょう。プロンプトは以下のようなものを想定しました。こういう指示をするとChatGPTがソースコードを用意してくれるので、あとはそれを検証してパソコンやサーバーで動かすだけです。なお、楽天APIにはAPIキーの利用申請が必要なので準備をお忘れなく。RMSからすぐ申請できます。
- 楽天APIのsearchOrderItemで受注番号を取得(個人情報は不要)
- 重複に配慮して、取得した受注番号と売れた商品のIDをCSVやDBに保存
- 在庫更新用のデータを作成
- 在庫更新データを楽天APIにリクエスト
- 必要ならログを保存
私で在庫を自動で減らすアプリのサンプルを用意したので、実際に動かしてみたいという方は問い合わせ窓口よりご連絡ください。
実店舗との在庫連携をするならCSVなどが必要
実店舗との在庫共有が必要な倍は、POSなどのシステムと連携する必要があります。「商品IDをCSVで管理するなどの必要はありません」と書きましたが、実店舗や他システムとの連携が必要な場合はサーバーやCSV、データベースが必要となります。ここまでくると専門のIT担当者が必要でしょう。
最後に、在庫管理の悩みは会社やネットショップごとに異なります。御社のEC運用に沿った在庫管理をしましょう。




